神子畑選鉱場

 
神子畑選鉱場

山に眠る巨大な遺跡
~ 鉱山と共に役目を終えた施設たち ~

  見学について 見学可能

毎週日曜日に見学会あり。
北星社宅、明延ミュージアム「第一浴場」の問合せ:079-668-0258(あけのべ自然学校)

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概要

兵庫県朝来市佐嚢の山中を通る国道429号を車で走っていると突如、目の前に遺跡のような構造物が現れます。山の斜面に張り付くように立つ、雛壇のような形の構造物。近づいていくとあまりの巨大さに一瞬たじろいでしまいます。周りには木がたくさん生い茂り、自然と共存している雰囲気がたまらなくカッコイイ。ここは神子畑選鉱場という、鉱石を使えるものと使えないものに選鉱するための施設跡。現在、建屋は解体されましたが、迫力のある選鉱場の基礎部分は残されており、季節によって様々な姿を見せてくれます。春は桜とのコラボレーション、夏はたくさんの緑に囲まれた遺跡のように、秋は山が色づき、冬は木々が枯れるので全体がよく見えます。どの季節も絵になるので、何度も撮影の旅に出かけてしまう程魅せられてしまいました。

見どころ

空から見た神子畑選鉱場跡

神子畑選鉱場

鉱石を上から順番に落しながら選鉱していく仕組みになっています。幅110m、長さ170m、高低差75mの巨大な選鉱場でした。

人や物資を運ぶためのインクライン跡

インクライン跡

台車の定員は15名。中腹のみ台車がすれ違えるように複線となっています。

シックナー(液体の中に混じっている個体粒子を分離するための水槽)

シックナー

シックナー内部

シックナー内部には神殿のような柱が立ち並んでいます。奥に見えるのは第7変電所跡。

 マスポンプ

シックナー内部には様々な機械や設備が残されています。これはマルスポンプという機械。

グランビー鉱車

鉱石を運搬するためのグランビー鉱車。

ポールミル

鉱石を破砕するための装置ポールミルという装置。

バケットローダー

バケットローダーは鉱石の積み込みに使われていました。

ムーセ旧居

ムーセ旧居

1872(明治5)年に建てられたフランス人技師の宿舎で、疑洋風のコロニアル様式で造られています。もともとは生野鉱山になったのですが1887(明治20)年に神子畑に移築され、事務所や診療所に使用されていました。

神子畑選鉱場の模型や当時の写真

ムーセ旧居では、神子畑選鉱場の模型や当時の写真などが展示されている他、オリジナルグッズも販売しています。

お神輿

お祭りで使用されていたお神輿には菊の御紋が入っています。年に一度開催される桜まつりで公開されます。

明神電車の車両

明神電車の車両

明延鉱山から採掘された鉱石を神子畑に運ぶために造られた明神電車の車両が展示されています。左からグランビー鉱車、一円電車わかば号、電気機関車。

【ガイドさんの紹介】

神子畑鉱石の道推進協議会の方がガイドをして下さいます。昔から神子畑に住んでいた方が多く、地元ならではの視点で聞ける話はどれも面白いです。

<事前予約必要> 土・日・祝(3~12月) 079-677-1717

(神子畑鉱石の道推進協議会 ムーセ旧居内)

歴史を知る

かつては銀を算出する鉱山で、江戸幕府の管理下に置かれていた時代もあったのですが、鉱石の産出量が不安定なこともあり1917(大正6)年に閉山しています。
その後、1919(大正8)年に明延鉱山で採掘した鉱石を選鉱する施設として生まれ変わりました。山の斜面を上手く利用した22段層にも及ぶ大規模な施設で、産出量も多かったことから当時は「東洋一の選鉱場」と呼ばれていました。また、比重選鉱技術も高く、海外からも視察団が来るほどだったそうです。残念ながら1987(昭和62)年に明延鉱山が閉山し、それに伴い同年に役目を終えました。

周辺の情報

神子畑選鉱場跡付近には関連施設が数多く残されており、選鉱場とセットでの見学がお得。

鉱滓ダム

選鉱で出た不要な成分を捨てる鉱滓(こうさい)ダム

鉱滓ダム

神子畑小学校の体育館跡

プレコン工法で建てられています。ちなみに校庭にある道具は地元の方が作ったそうです。

神子畑小学校の体育館跡

鋳鉄橋

明治時代に神子畑鉱山で採掘した鉱石を生野にある精錬所に運ぶために造られた運搬道に架けられた鋳鉄橋(ちゅうてつきょう)。全部で五つの橋が架けられましたが、現在は神子畑鋳鉄橋と羽渕鋳鉄橋の二つが残されています。

神子畑鋳鉄橋

神子畑鋳鉄橋は一連アーチ橋で、鉄製の橋としては日本で3番目に古く、全てが鋳鉄製の橋としては日本最古の橋。実際に歩いて渡ることができます。

神子畑鋳鉄橋

羽渕鋳鉄橋

羽渕鋳鉄橋は移築され朝来市羽渕字柳に残されています。二連アーチで、手すり部分が六角形でかわいらしい造りになっています。

羽渕鋳鉄橋

神新(しんしん)軌道の平野隧道跡

生野方面から神子畑に行くまでの国道429号にひっそりと残されています。

神新(しんしん)軌道の平野隧道跡

山神橋跡

神子畑選鉱場から現在のJR新井駅に鉱石を運搬するために造られた神新軌道の途中にあった山神橋跡。神子畑川に残されています。

所在地

兵庫県朝来市佐嚢1826-1

アクセス

播但有料道路 朝来ICより国道429号で約15分
JR播但線新井駅下車 タクシーで約15分

お問い合わせ先

上記は2018年4月1日時点での情報です。最新の見学情報、所在地、アクセス情報については、各施設の連絡先にご確認ください。

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上記は2019年5月1日時点での情報です。最新の見学情報、所在地、アクセス情報については、各施設の連絡先にご確認ください